学校長あいさつ

北海道帯広盲学校のホームページを訪ねていただきましてありがとうございます。

本校は、今年度創立87年目を迎えます。

創立に当たっては、小樽盲唖院の訓導であった岩元悦郎先生・ヒデ先生ご夫妻が、道東の地に盲児・聾児のための教育施設がないことを知り、「この地方の盲・聾児を教育することができるならば彼らの幸福であり、ひいては社会に貢献できる」と考え、昭和12年7月1日に私立帯広盲唖院として開設したのが始まりです。

開校にあたっての詳しい経緯については、十勝教育局が編集・発行した「十勝野」(道徳教育地域教材)に岩元先生の生涯について取り上げられておりますので、是非ご覧ください。

本校は、道内に4校ある盲学校・視覚支援学校の中で、十勝・釧路・根室管内の全域及びオホーツク・上川管内の一部を校区域として、「見えない」「見えにくい」といった視覚に障がいのある幼児児童生徒の教育を行う道立学校です。

本校には、居住地が遠方にあることで通学に困難さがある幼児児童生徒のために、寄宿舎「ふしこ寮」が併設されております。

今年度、改めて校訓を「かしこく ゆたかに たくましく」と制定し、本校に在籍している幼児児童生徒のみならず、本校から巣立っていく生徒、本校から支援を受けている生徒を含めて、「かしこく ゆたかに たくましく」を「生きる力」とつなげられるよう、本校の理念として掲げました。

また、目指す子どもの姿を

1 進んで学び、自ら行動する子ども

2 体力や根気のある子ども

3 思いや考えを伝える子ども

4 周りの人と協力し合える子ども

とし、教育活動全般をとおして知・徳・体のバランスの取れた生きる力を育んでいきたいと考えております。

今年度の重点教育目標は、昨年度に引き続き「考える力、人とかかわる力、行動する力を育てる」とし、幼児児童生徒一人一人が考え方・伝え方・活動の仕方を自ら模索していけるよう、全職員がこの目標を意識して指導・支援に当たるようにしております。

 今年度は、幼稚部4名、小学部3名、中学部1名、計8名の幼児児童生徒数でのスタートとなりますが、一人一人の実態や個性に合わせて教育活動に取り組んで参ります。

 昨年度より学校運営協議会を設置し、本校を取り巻く地域の方々と「地域が盲学校にできること」「盲学校が地域に貢献できること」をともに考え、本校の教育活動の推進と視覚障がいの理解につなげられるよう活動をしております。

さらに、道東地域における視覚障がい教育のセンター的機能を発揮し、来校での教育相談はもとより校区域内の学校への支援や各地域の保健センターや発達支援センターなどを訪問し、見えにくさによって困難を抱える子どもやその保護者への支援、そしてその気づきへのお手伝いを積極的に行っております。

 そうすることで、「盲学校で学んでみよう」「盲学校を選んで良かった」と思っていただけるよう教職員が一丸となって取り組んで参ります。

 最後に、本校ではホームページだけでなく、X〈旧Twitter〉やYouTubeなどのSNSを利用した情報発信を行っております。併せてご覧いただけるとより本校の教育活動をご理解いただけると思いますのでよろしくお願いいたします。

                          校長 瘧 師 輝 幸